概要
2020年代になって注目を集めているプログラミング言語 Rust。
「開発者が最も愛するプログラミング言語」としてとても人気を博している言語ですが、まだ日本語記事などが少なく、勉強するには少々苦労することが多いかもしれません。
今回は、そんな Rust について演習を通して効率よく学びたい方にお勧めな OSS 「Rust By Practice」をご紹介します。
Rust By Practice ではすでに Rust で記述されたソースをユーザーが実際に実行すると、最初はエラーが表示されてうまく実行できないようになっていますが、説明を読んで理解しながらどうすればビルドが通るのかを演習通して学んでいく OSS となります。
それでは早速見ていきましょう。
利用手順
利用方法は、2パターンあり、1 つは公式サイトで利用する方法、もう 1 つは GitHub のリポジトリをローカル環境へクローンして利用する方法があります。
なお、どちらを利用しても記載されている内容は同じなので、ご自身が利用しやすい方法をご利用いただければと思います。
公式サイトで利用する方法
以下の公式サイトへアクセスすることで、さっそくご利用することができます。
ローカル環境で利用する方法
1. 事前準備
Rust をローカル環境で動作させるために、ローカル環境に Visual Studio 2022 をダウンロードし、C++ によるデスクトップ開発
をインストールします。
2. Rust のインストール
Rust 公式ページ から Using rustup (Recommended)
をダウンロード・インストールします。
インストール完了後、Rust が無事に導入できたか、以下のコマンドで確認します。
$ cargo --version cargo 1.62.0 (a748cf5a3 2022-06-08)
3. mdBook のインストール
Rust 製の GitBook のようなツール(Markdownで書いたドキュメントを html や pdf などで読みやすい形式に変換をかけて公開まで行えるツール)をインストールします。
$ cargo install mdbook
インストール完了後、mdBook が無事に導入できたか、以下のコマンドで確認します。
$ mdbook --version mdbook v0.4.19
4. Rust By Practice のクローンと実行
$ git clone git@github.com:sunface/rust-by-practice.git
クローン完了後、以下のコマンドでローカル実行することで、http://localhost:3000/
へアクセスしてドキュメントを参照することができます。
$ cd rust-by-practice && mdbook serve en/
使用感
実際に自分も利用してみました。
Rust の String について学ぶページを見てみましょう。
上記の画面でソースコードの右上にある「▶」ボタンをクリックすると、記述されている Rust コードを実行することができますが、このままだとコンパイルエラーとなってしまいます。
説明文にもコメントが記述されている通り、Rust では「str
タイプを使用することはできないが、&str
であれば使用することができます」ということでした。
そこで、コメントの通り、以下の部分を修正して再度実行すると、Success!
と表示され、無事成功したようでした。
// Fix error without adding new line fn main() { let s: &str = "hello, world"; // ★ ここを修正 println!("Success!"); }
Rust By Practice ではこのように演習通して、プログラミング言語 Rust を学べるようですね!
まとめ
今回は Rust について演習を通して効率よく学びたい方にお勧めな OSS 「Rust By Practice」をご紹介しました。
サイト自体は全編英語(または中国語)ですが、簡単な英語で記述されていますので、英語が苦手な私でもすいすい学んで行けそうです!
Rust についてはまだあまりなじみがなかったので、このような演習を通して学ぶことができる OSS があり、とても助かりました。
こちらを通して、今後 Rust を学んでいきたいなと思いました!
皆様も、ぜひこちらの OSS を利用して Rust を学んでみてはいかがでしょうか。
ライセンス
Creative Commons Attribution 4.0 International
リンク