ソフトウェア開発者のための OSS、まとめてみました!

ソフトウェア開発を行なっている自分が、個人的に面白いと思ったプログラムの最新技術や、オープンソースソフトウェア(OSS)をまとめています!

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Python や Node.js、さらには awscli などさまざまなツールのバージョン管理ができるツール!「asdf」

概要

複数のプロジェクトを抱えているソフトウェアエンジニアの方にとって、切っても切り離せない課題に、それぞれのプロジェクトで使用されているプログラミング言語のバージョンが異なるという課題があります。

一般的には、開発をおこなっている環境と本番環境で運用しているプログラム言語のバージョンは統一したほうが、バージョンごとによる影響やバグ、仕様変更などの影響が出ないため無難ですが、複数のプロジェクトを掛け持ちしている場合に難しいことがほとんどです。

例えば以下のように Python を使用してスクリプトを作成する状況を考えてみます。

  • あるプロジェクト A で Python 3.6 系を利用している
  • 同じ時期、プロジェクト B に参加する必要があり、こちらでは Python 3.8 系を利用している
  • 勉強のために Python 3.10 系を使用したい

この場合開発環境が一つしかない場合、都度プログラム言語のバージョンをインストール・アンインストールする必要が出てくるため、非常に手間がかかりますし面倒です。

そういう状況の場合は、バージョン管理を行うための仮想環境 pyenvvirtualenv を使用されている方も多いかと思っており、このような仮想環境やバージョン管理を行えるツールが大変重宝すると思います。

しかし、Python の場合だったら pyenvconda、Node.js だったら nvmn など、プログラム言語ごとにバージョン管理ツールや仮想環境システムを使いこなすとなると、覚えることが多すぎて訳がわからなくなってしまう方も多いかと思います。

そんなとき、上記の課題を解決することができる OSS を今回見つけることができましたので、こちらでご紹介いたします。

今回ご紹介する OSS は、Python や Node.js、さらには awscli などさまざまなツールのバージョン管理ができるツール「asdf」になります。

asdf」については基本的に macOS/Linux で利用することができます。

それでは早速こちらについて詳細をみていきましょう。

目次

特徴

asdf」の特徴としては、以下が挙げられていました。

  • 単一の CLI で複数の言語に対応
  • すべての言語を管理するための一貫したコマンド操作
  • デフォルトを 1 か所に保持する単一のグローバル構成
  • .tool-versionsプロジェクトごとに 1つの構成ファイルで利用可能
  • 選択した言語のサポートを追加するシンプルなプラグイン システム
  • 一般的なシェル (BashZsh、Fish、Elvish) で利用可能なシェル補完

利用手順

ここでは macOS でのインストール方法について記述します。

macOS へインストールする方法は簡単で、以下 3 項目で完了します。

  1. Homebrew 経由でインストール bash brew install asdf

  2. ~/.bash_profile に以下を追記

   . $HOME/.asdf/asdf.sh
  1. shell の再起動
   exec $SHELL -l

なお、Linux でのインストール方法については以下の公式ドキュメントに記載されていますので参照ください。

asdf-vm.com

使用状況

今回は macOS/Linux のみのため、ドキュメントの内容に沿って紹介しようと思います(筆者は Windows ユーザーのため)。

asdf」で Python のバージョン管理を行うには、Python プラグインなるものをインストールする必要がありますので、以下のコマンドを入力します。

asdf plugin add python

なお、「asdf」がどのプログラミング言語・ツールのバージョン管理を行えるのかを確認したい場合は、以下のコマンドを入力することで把握することができます。

asdf plugin list all

なお、既にインストール済みの「asdfプラグインを確認するには以下のコマンドを入力します。

asdf plugin list

Python プラグインをインストール後、使用可能なバージョンを確認するには以下のコマンドを入力します。

asdf list all python

上記コマンドで使用したい Python バージョンを見つけたら、バージョン指定して「asdf」にインストールします。

asdf install python 3.9.6

また、グローバルインストール、ローカルインストールすることも可能で、以下のようなコマンドを入力することで行えます。

# グローバルインストール
asdf global python 3.9.6

# ローカルインストール
asdf local python 3.9.6

基本的な使い方としては以上です。

ここでは Python を例にして紹介しましたが、Node.js など他のプログラミング言語、ツールでも利用可能ですので、詳細を把握したい場合は公式ドキュメントを参照してみてください。

まとめ

今回は、Python や Node.js、さらには awscli などさまざまなツールのバージョン管理ができるツール「asdf」をご紹介しました。

一つのツールで複数のプログラミング言語やツールのバージョン管理を行うことができるのは、統一感もあって非常に嬉しいですね!

macOS / Linux ユーザーの方のみのツールとなってしまいますが、もしプログラミング言語のバージョン管理ソフトを探していたならば、ぜひこちらの「asdf」を使用されてみてはいかがでしょうか。

ライセンス

MIT License

リンク

asdf-vm.com

github.com

今人気のある React.js を 30 日で学ぶなら!「30 Days Of React」

概要

今とても人気のある Web アプリケーションライブラリである React.js は使用されていますでしょうか?

React.js は数多くある JavaScriptフレームワーク・ライブラリ群の中でも世界的に圧倒的人気・導入実績を誇っており、日本でも React.js の人気が高まっています。

また、最近のフロントエンドエンジニア求人の応募資格を見てみても、React.js 経験者を求める企業が増えており、フロントエンド開発の主流になりつつあります。

日本において、フロントエンド開発では Vue.js も人気がありますが、フロントエンジニアとして開発を行なっていく中では React.js を学んでおいて損ではない必須とも言えるスキルと言えるでしょう。

そんな React.js ですが、なんと 30 日で段階的に学ぶことができる OSS を今回見つけましたので、React.js を学んでみたいという方は必見かと思います。

今回ご紹介する OSS は、世界的にも人気のあるプログラミングライブラリ React.js を 30 日で学ぶことができる「30 Days Of React」になります。

ただし、React.js はプログラミング言語 JavaScript の知識に慣れておく必要があるため、JavaScript に自信がない方は事前に JavaScript の知識を身につけておくと効率よく学習することができます。

参考までに、以前私のブログでも紹介しました「JavaScript を Web 上で効率よく学びたいなら!「30 Days Of JavaScript」」で JavaScript を学んでみると良いでしょう。

なお、こちらの「30 Days Of JavaScript」と今回紹介する「30 Days Of React」は同一作者のため、内容的にも齟齬がなく安心かと思います!

kewpie13.hatenablog.com

github.com

それでは早速詳細についてみていきましょう。

目次

特徴

こちらの OSS の一番の特徴としては、世界的にも人気で導入率の高い React.js を 30 日で学ぶことができるという点ですね。

また、React.js を学ぶだけでなく、それ以前に Web アプリを開発するにあたってのセットアップ方法なども親切に紹介してくれている点も大きな魅力かつ特徴です。

利用手順

こちらの OSS を利用するには、GitHub リポジトリの README.md を参照することで簡単に利用することができます。

github.com

使用感

早速私もこちらの「30 Days Of React」を利用してみました。

以下が、React.js を 30 日で学ぶためのカリキュラムになっております。

ちなみに、React.js といえば使いやすく話題の Hooks について学びたい方が多いのではないでしょうか?

こちらの「30 Days Of React」でももちろん Hooks については紹介されており、以下のようにソースコード例をもとに簡潔に説明してくれています。

ドキュメント自体は英語表記になっていますが、簡単な英語のため困難なく読むことができるかと思いますので、ぜひ学んでみたいという方は一度ドキュメントを見てみて、自分に合っているか確認してみると良いでしょう。

まとめ

今回は、世界的にも人気のあるプログラミングライブラリ React.js を 30 日で学ぶことができる「30 Days Of React」をご紹介いたしました。

以前紹介しました「30 Days Of JavaScript」と同じ作者が React.js についても 30 日で学ぶことができる OSS ドキュメントを公開してくださっているので、JavaScript 版の説明が自分に合っているという方にとっては今回はとても嬉しいコンテンツではないでしょうか?

React.js は今後もフロントエンドアプリ開発における Web フレームワーク・ライブラリとして第一線として利用されるであろう技術のため、今学んでおいて損は全くないものかと思います。

ぜひ興味を持った方はこちらの「30 Days Of React」を参照されてみてはいかがでしょうか?

ライセンス

特に見当たりませんでした。

リンク

github.com

ビジネスアプリケーションを構築するためのローコードフレームワークを探しているなら!「ToolJet」

概要

突然ですが、「ローコード」という言葉をご存知でしょうか?

「ローコード」とは最近話題になっている開発手法で、0 からコーディングを行うよりも少ないプログラムコードで開発が行えることをメリットとしているものです。

参考:ノーコード・ローコードとはそもそもなに?|5分でわかる基礎情報 _ SBテクノロジー (SBT)

www.softbanktech.co.jp

こちらの「ローコード」ですが、プログラミング言語を駆使してソフトウェア開発を行なっている方などにとってはあまり使用するタイミングなどはないのではないでしょうか?

ただ、今後デジタル技術が大きく発展していったり AI がものすごく発展することで、プログラマーなどが行なっているプログラミング言語を利用したソフトウェア開発の仕事は少なくなり、ローコードもしくはノーコードによるアプリ開発が主流になるのではないかという話もちらほら聞きます。

そんな中、ビジネスアプリケーションをローコード開発することができるフレームワークOSS として公開されていましたので、今回はこちらについてご紹介いたします。

今回ご紹介する OSS は、ビジネスアプリケーションを構築するための拡張可能なローコードフレームワークToolJet」になります。

こちらの「ToolJet」を使用することで、簡単にアプリケーションを誰でも作成することができます。

それでは早速詳細についてみていきましょう!

目次

特徴

ToolJet」自体は TypeScript/JavaScript で作成されている OSS になります。

大きな機能としては、データベース、クラウドストレージ、GraphQL、API エンドポイント、Airtable などに接続することができ、ドラック & ドロップによってアプリケーションを構築することができます。

またそのほかにも、以下の特徴が紹介されていました。

  • Tables、Charts、Lists、Forms、Progressbars などの 40 以上の組み込みのレスポンシブ ウィジェットを内包
  • 40 以上のデータソース:データベース、クラウドストレージ、API に接続可能
  • デスクトップとモバイルアプリ作成に対応
  • セルフホスト可能(Docker、Kubernates、Heroku、AWS EC2、Google Cloud Run など)
  • プラグイン拡張を、コマンドラインツールを使用して取得可能
  • バージョン管理により、すべてのアプリケーションを適切なリリースサイクルを保持可能
  • JavaScript スニペット機能搭載により、JavaScript のコードを実行することが可能
  • SSO プロバイダーをサポート

など、数多くの機能・特徴が挙げられています。

すべての機能・特徴について把握したい方は、以下の README.md の「All features」を参照してみてください。

github.com

利用手順

ToolJet」を利用するにはさまざまな方法でアプリを立ち上げることで利用でき、主要な技術(Docker)や主要なクラウドベンダー上で利用することができるとのことです。

  • Docker
  • Heroku
  • AWS EC2
  • AWS ECS
  • Kubernates
  • Kubernates(GKE)
  • Kubernates(AKS
  • Google Cloud Run

こちらでは主なものについて挙げましたが、より詳細について把握されたい方は以下のドキュメントを参照ください。

docs.tooljet.com

使用感

実際に私も「ToolJet」を自分のパソコンにインストールして動かしてみました。

今回は Docker 経由でインストールしました。

docker run \
  --name tooljet \
  --user root \
  --restart unless-stopped \
  -p 3000:3000 \
  -v tooljet_data:/var/lib/postgresql/13/main \
  tooljet/try:latest

Docker コマンドを入力後、http://localhost:3000/ へアクセスすると、「ToolJet」のホーム画面へ遷移します。

サンプルユーザーとしてログインするなら、以下のユーザー名、パスワードでログインします。

  • ユーザー名:dev@tooljet.io
  • パスワーd:password

ログインすると、アプリ開発画面が表示されます。

新規でアプリを開発するには、以下の「Create New Application」ボタンを選択します。

アプリ画面を開いた後は、右側メニューから必要なコンポーネントをアプリ画面にドラッグ & ドロップして配置します。

必要なコンポーネントを配置した後は、右上の「Release」ボタンを選択することでアプリとしてリリースし、さらに「Share」ボタンを押すことで、Web アプリとして一般公開することができます(今回は Docker 上で動かしている、かつ localhost で動かしているのでこの表記ですが、正式版として公開する場合はきちんと URL を設定する必要があります)。

こちらで一通りローコードでアプリを作成し、リリース・公開することができました。

上記は簡単にフロント側でアプリを作成しましたが、そのほかにも左側のメニューの「Sources」から連携するデータベースや API などを選択することができるので、作成できるアプリの幅が広がりますね。

まとめ

今回は、ビジネスアプリケーションを構築するための拡張可能なローコードフレームワークToolJet」をご紹介しました。

ローコードでアプリを開発することができるということだったのですが、確かに簡単にテキストやドロップボックスを作成することができました。

ここでは紹介していませんが、データベースや API と連携することもできますので、比較的大きく複雑なビジネスアプリも作成することができそうです。

まだ新しい OSS アプリということで日本語記事なども多くはないですが、ローコードでアプリを開発してみたいという方や興味がある方は、ぜひ一度こちらの OSSToolJet」を触ってみてはいかがでしょうか。

ライセンス

GNU Affero General Public License v3.0

リンク

www.tooljet.com

github.com

Next.js のための CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)!「Outstatic」

概要

CMS(Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム)という言葉をご存知でしょうか?

CMS とは Web サイトなどの運営にあたって、HTML や CSS の書き換えなどの面倒で手間のかかる作業をしなくても、管理画面を通じて記事や画像などを作成・更新・削除することができるシステムのことです。

CMS を導入しなくても Web サイトなどを制作することもできますが、定期的な更新やデザインの変更などが必要なサイトの場合、いちいちソースコードベースから修正する必要が出てくるため、運用がとても大変になります。

そのため、CMS は一般的な Web サイトを作成したり運用していく上でとても重要なシステムということになります。

参考:CMSとは?CMS(コンテンツマネジメントシステム)を導入するメリット _ デジハリ・オンラインスクールデジタルハリウッドお役立ちWebマガジン「くりたま」

さて本題に入りますが、Next.js でもチュートリアルなどでブログ作成などを行なっていますが、こちらについても構成を考慮したり将来的な運用方法をきちんと考えておかないと、ブログ記事の再作成・デザイン変更などで手間がかかってしまうことが出てくる可能性があります。

そんな中、Next.js でも利用できる CMS は何かないのかなと GitHub をみて回っていたところ、Next.js 向けの CMS を見つけましたのでご紹介したいと思います。

それが「Outstatic」という OSS で、Next.js のための CMS として制作されており、データベースや外部サービス、複雑な設定などは一切不要かつ簡単にセットアップ可能というものになっています。

それではこちらについて詳細を見ていきましょう。

目次

特徴

主な機能としては以下が挙げられています。

利用方法

要件

利用するには VercelGitHub アカウントが必要です。

vercel.com

github.com

また、認証に GitHub OAuth を利用するため、事前にキーを取得しておいて Vercel でデプロイする必要があります。

詳細はこちらを参照ください。

outstatic.com

その後、Outstatic を GitHub OAuth と連携するため、以下の手順を踏みます。

  • Github の「新しい OAuth アプリケーションを登録する」ページに移動します。

  • アプリケーションに「Outstatic Blog」などの名前を付けます。

  • ホームページ URLおよび認証コールバック URLフィールドには、有効な URL を入力します (例: 、https://outstatic.com後で変更します)。

  • [アプリケーションの説明] フィールドは空のままにすることができます。

  • [アプリケーションの登録]をクリックします。Github Oauth アプリの設定ページにリダイレクトされます。

その後は [アプリケーションの登録]をクリックします。Github Oauth アプリの設定ページにリダイレクトされます。

次に、 [ Generate a new client secret ] をクリックします。完了したら、このタブを開いたままにしておきます。

その後 Vercel を使用してデプロイします、なお Git サービスとして選択するサービスは GitHub を指定してデプロイを進めます。

Github OAuth アプリの設定ページに戻り、ホームページの URLを新しい Web サイトの URL で更新します。

また、承認コールバック URLを新しい Web サイト URL で更新する必要があります が、URL の末尾に /api/outstatic/callback を追加する必要があります。

例:https://myblog.vercel.app/api/outstatic/callback

[アプリケーションの更新]をクリックすると完了です。

なお、ダッシュボードにログインするには、サイトの URL の末尾に /outstatic を追加します。

なお今回こちらで紹介した利用方法は、ドキュメントに記載されているものを日本語訳したものになりますので、正確な詳細について把握したい方は、以下の公式ドキュメントを参照ください。

outstatic.com

動作内容

今回は GitHub リポジトリの README.md に紹介動画・動作確認動画が上がっていたので、以下から内容を確認してみました。

GitHub OAuth の認証キーを取るのが面倒だったわけではないです。。ないです。。見せるためのコンテンツがないからではないです。。)

https://user-images.githubusercontent.com/1417109/197012503-2378f951-c571-492c-a4d6-5e5bba4fae24.mp4

Vercel にデプロイした後は URL に /outstatic を追加すると、Outstatic の管理画面ダッシュボードへ遷移します。

Github アカウントでログインした後は、ブログ記事を投稿する一般的な画面などが表示されて、こちらから記事を投稿することができるようです。

記事を投稿する際は、テキストを打ち込んだり画像貼り付けたり、動画を埋め込んだりすることができます。

ほかにも記事を投稿する以外の操作を行うことができそうなので、公式ドキュメントなどを参照しながら他の機能を使用してみたいと思います。

まとめ

今回は、Next.js 向けの CMS としての OSSOutstatic」をご紹介しました。

Next.js という React.js を使用している方なら、一度は利用したり聞いたりしたことのある有名なフレームワークで利用できる CMS ということもあり、とても利用者や使ってみたい方は多いのではないでしょうか。

私も普段は React.js/Next.js を利用しているため、今回の「Outstatic」はとても興味を持ちました!

私自身もこちらの OSS は初めてだったので、これから公式ドキュメントを参考にしながら自前の CMS を構築して勉強したいなと思います!

ライセンス

MIT License

リンク

outstatic.com

github.com

Python 用の TUI(Text User Interface)フレームワークを探しているなら!「Textual」

概要

みなさまは TUI(Text User Interface:テキストユーザーインターフェース)という言葉を聞いたことはありますでしょうか?

TUI とは GUI(Graphical User Interfaceグラフィカルユーザーインターフェース)が考案された後に名付けられた言葉であり、テキストベースのユーザーインターフェースを区別して呼ぶための呼称であります。

TUI は CUI(Character User Interface:キャラクターユーザーインターフェース)とは異なり、また GUI のように画面全体を使いながら出力も一行ずつとは限らず、そして GUI とも異なり一般的なテキスト端末である記号や文字だけで画面を構成されています。

参考:テキストユーザインタフェース - Wikipedia

前置きが長くなりましたが、そんな TUI フレームワークを探している方にとっては今回ご紹介する OSS がとても参考になると思います。

今回ご紹介する OSS は、最新の Web 開発に触発された Python 用の TUI フレームワークTextual」になります。

Textual」はターミナルで実行することができるインタラクティブなアプリを作成するための Python フレームワークになります。

それでは早速詳細についてみていきましょう。

目次

特徴

Textual」は以下の特徴があります。

  • ほとんどの端末にインストールされているターミナルで起動可能
  • マウスサポート操作をサポート
  • なめらかなアニメーションと 1670 万色の綺麗なグラフィックを表現
  • 強力なレイアウトエンジンと再利用可能なコンポーネントによるアプリ開発を実現

など、まだまだたくさんあります。

詳細についてはドキュメントが用意されていますので、さらに特徴を把握されたい場合は、こちらをご覧ください。

textual.textualize.io

利用手順

互換性

Textual」はLinuxmacOSWindows で実行可能です。

ただし、Python 3.7 以降が必要です。

インストール

pip 経由で 「Textual」 をインストールします。

pip install textual

もし「Textual」を開発者としてソースを触りたい場合は、以下の開発版アプリをインストールしてください。

pip install "textual[dev]"

使用感

早速私もこちらの「Textual」をパソコンにインストールして触ってみました。

今回はアプリとしての「Textual」を pip install textual 経由でインストールしました。

起動は以下のコマンドから行います。

python -m textual

起動直後は以下のような画面が表示されます。

起動後はターミナルをマウス操作することもできますし、ターミナル画面でまるで GUI アプリで操作しているような感じになります。

そのほかにも、JSON ファイルを操作することができたり、綺麗なグラフィックの画面が表示・操作することができます!

そのほかにも、Python コードを TUI 上で管理したり操作することもできます。

また、「Textual」ではサンプルもたくさんありますので、リポジトリをクローンしてみてサンプルを触ってみてみると面白いかと思います。

git clone https://github.com/Textualize/textual.git
  • 電卓

  • ストップウォッチ

そのほかにもありますので、ぜひサンプルを見てみるとよいでしょう。

まとめ

今回は、最新の Web 開発に触発された Python 用の TUI フレームワークTextual」をご紹介しました。

ターミナル画面なのにマウス操作を受け付けることができたり、GUI アプリのように操作性がユーザー優先だったりして、とても面白い技術が使用されているなと思いました。

Python 用の開発フレームワークとしてはとても使用してみる価値はあると思いますので、ぜひ今までのソースコード開発アプリに飽きてしまったり新しいフレームワークを探している方などは、ぜひ一度こちらの「Textual」という TUI を利用されてみてはいかがでしょうか?

ライセンス

MIT License

リンク

textual.textualize.io

github.com

自前のパソコン内で Windows 95 を実行できる!「windows95」

概要

Microsoft Windows 95 という OS をご存知でしょうか?

マイクロソフト社が 1995 年にパソコン向け OS の一つで、Windows シリーズの中で最初に一般家庭に広く普及した版になります。

パソコンが一般家庭に普及させる原動力となった OS という事もあり、Windows 95 をご存知の方は馴染みのある OS かと思います。

ja.wikipedia.org

そんな Windows 95 ですが、今やその Windows 95 がパソコン上で動作させることができるアプリがあることをご存知でしょうか?

それが今回ご紹介する OSSwindows95」で、Electron アプリで構成されているデスクトップアプリになります。

パソコン上で Wiindows 95 を実際に動かすことができるので、懐かしさやエモさを感じる方もいるのではないでしょうか?

それでは早速詳しくみてみましょう。

そのため

目次

特徴

こちらの OSS ですが、macOSLinuxWindows で実行できる Electron アプリになり、普段使用されているパソコン端末で起動することができる点が大きな特徴となります。

利用手順

WindowsmacOSLinuxインストーラーやインストール方法が用意されています。

使用したい端末にあったインストール方法でご利用ください。

使用感

早速私もこちらの「windows95」を利用してみました。

起動時は以下のような画面が表示され、起動準備が走ります。

起動直後は以下の画像ですね、Windows 95 の懐かしいアイコンが表示されています。

Electron 製のデスクトップアプリという事もあり、Windows 上で簡単に動作させることができました。

また、上図のようにペイントアプリやマインスイーパー、その他エクスプローラーでファイルなどを閲覧することも行えています。

今回はテスト環境ということで、10 年以上前のパソコン(Windows 10)で動作させたのですが、サクサク動いているので、とてもストレスなく遊ぶことができました!

まとめ

今回は、Electron アプリで構成されているデスクトップアプリ「windows95」をご紹介しました。

一般家庭にパソコン、至っては Windows OS シリーズを広く普及させるに至った完成度の高い Windows 95 が、今再び私たちのパソコン上で動作させることができるのはなかなかエモいですね。

こちらの「windows95」ですが、バージョンも 3.1.1 ということもあり、開発が引き続き行われていることも垣間見れるので、さらに使いやすくなったりさまざまなアプリなども利用できるようになりそうですね。

実際に現在の「windows95」でもマインスイーパーが遊べたりペイントアプリが普通に利用できているので、こちらで遊んでみるのも面白そうです!

Windows 95 を知っているベテランの Windows ユーザーの方も、これまで Windows 95 を知らなかったユーザーも、こちらのアプリを通じて昔の Windows OS に触れてみると面白いかもしれません。

興味を持った方は、ぜひ一度こちらの「windows95」を試してみてはいかがでしょうか?

ライセンス

Copyright 2019 Felix Rieseberg

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コマンドラインで流れるように操作できるようになりたいなら!「The Art of Command Line」

概要

エンジニアといえば、黒いコンソール画面やターミナル・コマンドプロンプトなどを触ってかちゃかちゃキーボードを操作して、さまざまなタスクを捌くイメージをされている方が多いことでしょう。

しかし、実際にエンジニアの方はそれほどターミナルやコマンドプロンプトを触っていることは少なく、Google 検索で調べ物をおこなっていることが多いですよね。

ただ、ターミナルやコマンドプロンプトを操作することでタスクをより効率化することができて、やはりエンジニアとしての威厳が保てるってものでしょうか。

今回はそんなターミナルやコマンドプロンプトを使いこなしてバリバリ作業をこなしていけるためのドキュメントが、OSS としてあったので今回はこちらについてご紹介したいと思います。

今回ご紹介する OSS は、ターミナルやコマンドプロンプトなどのコマンドラインで流れるように操作できるようになりたい方向けのドキュメント「The Art of Command Line」になります。

こちらのドキュメントのオリジナルは英語ですが、日本語翻訳版もありますので、英語に苦手意識のある方も読み込めると思います。

それでは早速詳細についてみてみましょう。

目次

特徴

こちらのドキュメントですが、ターミナルやコマンドプロンプトで使用できるコマンドラインのコマンドが数多く紹介されています。

参考になるものが多いので、一度見てみるといいでしょう。

利用手順

利用方法ですが、GitHub 上のリポジトリの README.md に本ドキュメントが紹介されていますので、こちらをご覧ください。

github.com

使用感

早速こちらについて自分も見てみました。

ざっと私もみてみましたが、基本的なコマンドからエンジニアなどが日常的に利用できるコマンド、知ってると便利なコマンドなどが掲載されています。

こちらで紹介した上記の内容は「The Art of Command Line」のほんの一部です。

こちらの OSS ではさまざまなコマンドがたくさん記載されていますし、知っているだけで得するコマンドもありますので、一度見てみるのはいかがでしょうか。

まとめ

今回はターミナルやコマンドプロンプトなどのコマンドラインで流れるように操作できるようになりたい方向けのドキュメント「The Art of Command Line」をご紹介しました。

本ドキュメントではコマンドラインで使用できるコマンドを紹介されていましたが、より知識を増やしたい方向けに、さらなる情報が提示されています。

次のステップに進む事も見据えた勉強ができるため、コマンドライン技術を基礎から学びたい方は、ぜひ一度こちらの「The Art of Command Line」を参考にしてみてはいかがでしょうか?

ライセンス

特に見当たりませんでした。

リンク

github.com