概要
今回は、プログラミング言語 Python で記号を使った代数計算を行うことが可能な OSS「SymPy」についてご紹介いたします。
「SymPy」とは Python ライブラリの一種で、数学の記号を使用した計算を可能にしたり、そのほか因数分解や連立方程式、微分・積分計算をすることが可能になるものになります。
それでは早速「SymPy」の特徴や使い方などについて早速見ていきましょう!
目次
特徴
「SymPy」の特徴としては以下の計算が可能ということです。
一般的な計算については対応可能ということですね。
- 記号計算が可能
- 多項式計算が可能(因数分解など)
- 微分積分計算が可能
- 方程式の計算が可能
- 組み合わせ論計算が可能(順列、組み合わせ、集合など)
- 離散数学計算が可能
- 行列計算が可能
- 幾何計算が可能
- 物理計算が可能(力学、量子力学、ディラック代数など)
- 統計学計算が可能
利用手順
「SymPy」を利用するには、pip
または conda
でインストールすることができます。
pip install sympy
conda install sympy
使用感
早速私も「SymPy」について触ってみました。
四則演算は以下のようにできます。
3+2 # 5 3-2 # 1 3*2 # 6 3/2 # 1.5
指数の計算は以下のように可能です。
3**2 # 9
階乗の計算(3!)は以下のように可能です。
sympy.factorial(3) # 6
変数宣言は以下のようにします。
x = sympy.Symbol('x') y = sympy.Symbol('y') z = sympy.Symbol('z')
変数を使った因数分解は以下のようにして可能です。
sympy.factor(x**2-4*x+3) # (x-3)(x-1)
微分計算については以下のようにして可能です。
sympy.diff((x+y)**3, x) # 3(x+y)^2
積分計算については以下のようにして可能です。
sympy.integrate(x+y, x) # x^2 + xy
そのほかにもまだまだたくさん計算を行うことができますので、詳細については公式ドキュメントをご参照ください。
まとめ
今回は、プログラミング言語 Python で記号を使った代数計算を行うことが可能な OSS「SymPy」についてご紹介いたしました。
Python を使用されている方は多いと思いますので、今回ご紹介した「SymPy」はとても有益な OSS かなと思いました。
気になった方はぜひこちらの OSS「SymPy」を試してみてください!